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カウンセリング事例紹介~深層意識への処方箋~

こんにちは。

川澄幸子です。

今回は、カウンセリング事例と言うほどではないですが、医師としての面談時の、フラクタル心理学応用例をご紹介いたします。

 

Aさん、男性。

健康診断の結果で呼び出されての面談。

何となく元気がない様子なので、仕事の話をふってみると、まさに今、行き詰まっているとのことでした。

Aさんは、人当たりがよく、細かなことにも気がつくタイプに見えます。

現在、管理職になったものの、業績が上がらないので上からの圧が厳しい、部下たちの面倒を見るのも大変。

がんばりたい、がんばらなきゃと思うけど、

自分には無理なのかも。

眠れないし、病院行った方がいいですか‥と。

 

私「上司の方は、Aさんのお仕事に満足していないようですが、上司が出す指示は守れてますか。」

Aさん「できてません。無理な指示を出されてるわけではないんです。でも、部下たちのことが気になって、そちらに時間を取られて後回しになってしまいます。」

 

随分、部下たちに気を遣っているようで、

仕事を部下に任せきれていない、厳しく言えない様子でした。

 

Aさんの立場でやるべき事、上司の指示を後回しにしてはいけないこと、部下にもっと仕事をふること、甘やかさないことなどをお話しすると、

「上司にも同じように言われました。でも、どうしてもできないんです(涙)」

理性ではわかってるのに出来ないのです。

 

そこで、子供のころのことを聞いてみました。

「父は厳しくて、仕事一筋でした。あまり家にいなくて遊んでもらうってことはほとんど無かったです。母は、とてもかわいがってくれました」

 

私「子供のころに感じたこと、特に、親にこんな風にして欲しかった、してもらえなかった、という思いは無意識に残っていて、大人になってから昔の自分のような人を見ると、自分がして欲しかったことをしなきゃって思うようです。

だから、自分が上司という親の立場になったとき、部下のお世話をしてあげなきゃいけない、構ってあげなきゃいけないって、思うのかも知れませんよ。」

Aさんはとても驚いていましたが、ピンときた様子で、上司とのこと、部下とのこと、色々ご質問されたのち、納得されたようです。

「わかりました。やってみます!」

父への思い、握りしめていた思考パターンを手放して、本来の上司としての役目を果たす選択をされました。

 

私「ところで、ご家庭はどうですか。奥様はお元気ですか?」

Aさん「円満ですが、妻は更年期障害で体調が良くないです。家族で気晴らしに出かけたりするようにしてます。」

お子さんの年齢を聞くと、高校生とのこと。

私「もしかして、奥様はもうお母さんを卒業したいのかも。家族みんなで、じゃなくて、奥様1人の時間とかもいいかもしれません。」

Aさんは、具合が悪いから構ってあげなきゃと思ったようですが、そこには、「母は子供、家族とくっついてるのが幸せ(自分がくっついていたい)」という信じ込みがありました。

 

健康診断の話から随分話が飛びましたねーと笑いながら面談を終わって3ヶ月後。

Aさんとまた面談する機会がありました。

会った瞬間、お顔が前よりもキリッとされてるな!と思いました。

聞いて見ると、自分の役目をしっかり果たすようになり、自信がついてきた様子です。

病院にもいかずに済み、奥様も元気そう、とのことでした。

 

理性ではわかってる、

でも、できない。

そんな時は子ども時代の思いが抵抗しています。

そこに気がつくと、

なんだ、そんなことだったのか、

と、握りしめていた手を緩めることができます。

 

Aさんはとても素直な方だったのですんなり受け入れて実行して下さいましたが、もちろんそうでない方もおられます。

伝えかた、医療現場での活用を引き続き考えていきたいと思っております。